
プロのヒーラーシェフ兼パティシエが、賢い脂分の摂取方法、揚げ物は身体によくない言われる理由などをご紹介します。
脂分不足は不健康
脂質は、心身の健康維持に不可欠な三大栄養素(炭水化物・蛋白質・脂質)の1つです。バランスの良い摂取が大切で、「油=高カロリー=太る」からと、もし、全く脂質を摂らなければ、痩せるどころか、健康を損ないかねません。脂分が不足すると、肌が荒れたり、疲れやすくなったり、抵抗力が落ちて病気にかかりやすくなったり、精神的に不安定になったりします。
揚げ物が悪者扱いされる理由
では、なぜ、揚げ物がよくないと言われるのか、それは使われる油が原因です。どんなに良い油でも、加熱や時間の経過で酸化が進み、有害なLipid peroxide(過酸化脂質)が生成されます。また、心臓病の要因となるTrans unsaturated fatty acids(トランス脂肪酸)の存在も忘れてはなりません。
カフェでは、週に1回、フライヤーの油を交換していました。朝から夕方まで、時には、夜まで、加熱したままですから、油が酸化して真っ黒でした。しかも、安価なキャノーラ油を使用していました。
トランス脂肪酸(Trans unsaturated fatty acids)とは?
心臓病の要因となるトランス脂肪酸(Trans unsaturated fatty acids)は、リノール酸を多く含む植物油(キャノーラ油、コーン油、大豆油など)が高温加熱することでも生成されます。そのため、これらの油は、健康面では、揚げ物などに適していません。
また、マーガリン、ファットスプレッド、ショートニング、植物性油脂は、製造過程で、この物質が生成されます。だから、市販の菓子やケーキ、チョコレート、カレールーまで、トランス脂肪酸は多く含まれているのですね。
自家製をお勧めする理由
多少の手間暇やお金が掛かっても、長い目で見れば、極力、自家製の食品を食べることをお勧めします。それは、油などの使う材料を選択する余地があるからです。市販食品や外食では、選択の余地が少なくなります。
脂分を敬遠して、食べたい菓子類を我慢することも、精神衛生上、あまり良くありません。ケーキや菓子類も、素材から自作すれば、使う油を選べるので安心です。市販のケーキミックスなどは便利ですが、添加されている油脂分には気をつけてください。
原材料の表示に「植物油脂」という表記があれば、トランス脂肪酸(Trans unsaturated fatty acids)が含まれていると思った方がよいです。しかし、安価なため、多くの食品に使われているのが現状です。なぜなら、少しでも安く消費者へ提供するためには、致し方ないからです。
ですから、一方的に企業を非難することは賢明ではありません。企業は利益を生み出さなければ、存続できないからです。もし、消費者行動が、多少高くても、このような物質を含まない食品だけを買うように変われば、企業もそれに従う流れとなります。
米ぬか油を勧めする理由
揚げ物が食べたい時に、無理に我慢するのは、精神衛生上、望ましいことではありませんね。逆に言えば、加熱に強く、かつ良質の油を、適量だけ使い、油が酸化する前に摂取すれば、何の問題もありません。
米ぬか油は非加熱製法
揚げ物や炒め物には、米ぬか油を使うことをお勧めします。私が使っている米ぬか油は、Alfa Oneです。原料表示に「 100% Pure Rice Bran Oil、 Extra-Cold filtered Rice Bran Oil 」とあります。製造過程で、加熱していないため、トランス脂肪酸の心配がありません。
米ぬか油は発煙点が高い
さらに、「high smoke point, 25o℃」という表記があるので、高温加熱する揚げ物や炒め物には最適な油と言えます。更に、米ぬかには Vitamin E(ビタミンE)を含まれます。例えば、ポテトフライなどを作る際は、事前に蒸して中まで加熱しておけば、二度揚げする必要もなく、その分、少量の油で、短時間に仕上げられます。
賢い脂分の摂取方法
以下のブログでご紹介している鍋1つで作るパスタは、油を使わなくても作れます。食べる前に、上からエキストラバージンオリーブ油を振りかければ、身体によい脂分を摂取できるだけでなく、ツヤが出て見栄えもよく、オリーブの香りも楽しめます。
和風の料理には、ゴマ油を振りかければ、風味もよく、身体によい脂分を摂取できます。また、リノール酸を含んだ油は、ドレッシングなど、加熱しないで摂取すれば、身体に優しくなります。
上記のブログで超簡単ソークドオーツをご紹介していますが、無塩のナッツやシーズを加えれば、よい脂分を摂取できます。生のナッツやシーズを浸水させれば、加熱しなくても植物生育阻害物質を除去できて、かつ、植物酵素を摂取できます。これは、Raw food(ローフード)の考え方に基づいています。
ココナッツオイルも非加熱製法で発煙点が高い
ココナッツオイルも、米ぬか油と同様に、非加熱製法で発煙点が高い油です。このブログ記事の中に、ココナッツオイルについて記述しそびれていたので、後日、以下のブログ記事を追加しました。ご参照いただけたら幸いです。
しかし、ブログ記事「Info:丸ごとの旬の地場産食材は身体・財布・地球環境に優しい!」でご紹介している、身土不二(しんどふに)の観点からは、日本で使う場合は、ココナッツオイルより、米ぬか油の方が、身体や地球環境には優しいと言えます。
参考:植物油脂を含まないチョコレート
ちなみに、以下のブログでご紹介したWhittaker’s(ウィッタカーズ)のチョコレートの72% Dark Ghana(ダークガーナ)には、「植物油脂」は一切含まれていません。80% Cocoa Mass(カカオマス)でも、「植物油脂」が添加されている製品もあります。

[参考ブログ]Info:熟練シェフ御用達の優れ食材を特別公開
参考:カレー粉も自作すれば油を選べる
カレーはスパイスから自作すれば、使う油を選べるので安心です。オニオンやガーリックを炒める時に大さじ1杯の油を使うだけですが、ココナッツクリームで、リッチな味わいに仕上がります。
参考:油不使用お菓子のレシピ
以下のサイトでは、カフェで作っていたシンプルなレシピをご紹介しています。通常、業務用では、キャノーラ油や大豆油などが使われますが、自作なら米ぬか油を使えます。ちなみに、本サイトのカフェベーキングレシピでご紹介しているアーモンドビスケットは、油不使用のお菓子です。

アーモンドビスケット(グルテンフリー、デイリーフリー)のレシピです。 焼きたては、外側がサクサクで、中はチューイーな食感がやみつきになります
参考:自家製スナック菓子の作り方
それから、電子レンジでつくるポップコーンには、トランス脂肪酸が多く含まれているので、Pop’n’Good Popping Cornなどの乾燥したコーンに米ぬか油を加えて自作することをお勧めします。その日の気分で、海塩味やしょう油味など、自在です。
まとめ
プロのヒーラーシェフ兼パティシエが、揚げ物は身体によくない言われる理由と、賢い脂分の摂取方法などをご紹介しました。
今回も最後までご覧いただきありがとうございます。
Tadashi