食の倫理とは

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ここでは、エネルギー(氣)の視点から食の倫理に関する3項目についてご紹介します。

シェフ・パティシエ養成コースの理論では、まるで、反復学習かのように、毎回、必ず「食の倫理(1.生産労働者環境、2.生育環境、3.地球環境)への配慮」について学びました。子どもの頃から、暗記がとても苦手でしたが、もう、空覚えできるくらいでした。

 

エネルギー(氣)の視点から食の倫理に関する3項目を見ると、生産労働者や飼育環境、地球環境への配慮という他人事では済まされないことに気づきます。エネルギー(氣)を通じて、己の身体・精神・霊性に密接に影響しますから、自分自身ためだとお分かりになると思います。

また、講義の中で、映画「ファーストフード・ネイション」や映画「フードー・インク」を観ました。食の倫理を学ぶ上で、格好の教材でした。生産労働者環境、生育環境、地球環境の問題が満載でした。食の倫理にご関心のある方にお勧めしたい映画です。


生産労働者環境

食品の生産過程で、奴隷労働者(誘拐された子ども、不法入国移民等)が使われている現実を知り、とてもショックを受けました。その対策として Fair Trade*1(フェアトレード:公正取引)マーク入りの食品も出回っています。しかし、偽装などの課題が残されていることを知りました。
*1:発展途上国などの生産者や労働者の劣悪な生活環境を向上させる運動で、継続的に適正な報酬で取引されている商品には、その証としてマークが表示されている

エネルギー(氣)の視点で捉えると、労働者のネガティブ(辛さ・恨み等)なエネルギー(氣)が食品に伝導していることは否めません。あるChef Tutor(シェフ講師)が、「低賃金でバイトしているキミ達も、ある意味で“奴隷労働者”と言える」という話が印象に残っています。

事実、貨幣価値の低い国から来ている留学生達の中には、数人でアパートの1室を共有するなど、劣悪な居住環境で、最低賃金以下の時給でも生活のために働かざるを得ない学生達も少なくなくありません。

環境問題だけに限らず、生産労働者環境も、消費者が購買行動を変えることで、企業を動かせることも可能です。ただ、一方的に批判しても、何も変わりませんからね。


生育環境

劣悪な環境で飼育されている食用動物達の現状を、とてもショッキングなビデオで見ました。
一方、Free Range*2(フリーレンジ)や Freedom Farm*3(フリーダムファーム)など、手間の掛かる分、割高の商品も出ています。
*2:鶏をケージに入れずに放す飼育法 *3:放し飼いの牧場
しかし、[1.]上記と同様に、偽装などの課題が残されていることを知りました。

エネルギー(氣)の視点で捉えると、[1.]と同様で、食用動物達のネガティブ(恐怖・辛さ)なエネルギー(氣)が食品に伝導していることは否めません。

動物保護の視点で肉食をしない人が多いかと思います。私個人としては、それだけでなく、自分に影響するエネルギー(氣)の視点からも、肉食したいと思わなくなりました。


地球環境

育成や貯蔵、運搬に使われる化石燃料(地球温暖化の要因とされている)の問題でした。例えば、地元で季節に収穫された農作物は、栄養価も高く、安価なだけでなく、化石燃料の使用も最小限に抑えられることを学びました。

エネルギー(氣)の視点で捉えると、化石燃料の廃棄ガスのエネルギー(氣)は、環境だけでなく、人体にも悪影響を与えることは、容易に想像できますね。また、いくら人工的に新鮮さを保った食材であったとしても、収穫または精肉された時点から鮮度が落ちることは免れず、同時にエネルギー(氣)のレベルは低下することも想定できます。

しかし、一方的に「悪」と決めつけるわけにもいきません。これまでに、何回も日本と海外を往復してきましたが、片道だけでも相当な化石燃料を消費しています。また、低収入であれば、悪影響があったとしても、安価な外国製の冷凍食材や食品を買わざるを得ない場合もあります。それから、単身世帯で自炊する場合も、冷凍を使わなければ、不経済になりがちです。

世の中、様々な価値観があります。善悪の判断ではなく、何事も完璧はあり得ませんから、個々が出来る範囲の中で最善を尽くせばいいのですね。事実を知らないよりは知った方がいい、何も実践しないよりは少しでも実践したほうがいい、しかし、実践しない人を見下したり、批判したりすることは、自分自身の魂が一番損することだと学習中です。