
プロのヒーラーシェフ兼パティシエが、ニュージーランドにおける食品安全衛生の基本から、ご家庭でも役立つ情報をご紹介します。前回では「目には見えないエネルギー(氣)的な食品衛生」についてお伝えしましたが、今回は「物理的な食品衛生」についてお伝えします。
[参考ブログ]How-To:自家焙煎麦コーヒー+Info:食のエネルギー(氣)について
はじめに
常識的に考えれば、当たり前のことばかりですが、その「常識」は、育った環境によっても同じではないため、商業用では明確な基準が必要なのですね。そして、商業用厨房では、定期的に保健所による査察が行われています。
テレビやネットの動画などで、料理や製菓の番組を見る時は、無意識に、作っている方の身だしなみを確認してしまいます。髪を束ねてヘアネット又は帽子を被っているか、髭をそり落としているか、指輪や腕時計を外しているか、マニキュアを落としているかなど・・・。
外食する際は、明るい雰囲気のオープンキッチンで、作る人も運ぶ人も、幸せそうに働いているお店なら、物理的にもエネルギー(氣)的にも安全だと思います。何よりも、オーナーさんのお人柄が、従業員やお客さんを引きつけるのかもしれませんね。
Hand Washing(手洗い)
手洗いの習慣は、子どもの頃に躾けられた気がしますが、案外、自己流になっていて、しっかり洗えていないことも少なくありませんね。
カフェの厨房で働いていた頃、手の洗いすぎで、ひび、あかぎれやが絶えませんでした。先輩主婦の義妹に教えてもらったyuskin(ユースキン)は、今でも愛用中です。これも、紹介料は頂いていませんが、主婦(夫)の強い味方なのでご紹介します。
また、衛生法で、仕事中の腕時計や指輪(グローブを装着すれば、結婚指輪のみ可)の装着が禁止です。当時、結婚指輪は、指から外して、チェーンに通して首から下げていました。腕時計はしなくなりました。
手洗いしなければならない時
- トイレに行った後
- お金や電話に触れた後
- 顔に触れたり、顔を掻いたりした後
- 生のシーフードや鶏肉などに触れた後
- ゴミや化学薬品を扱った後
- 掃き掃除やモップがけした後
手洗いの仕方
※ハッピーバースデーの歌を歌いながら(約20~30秒)洗うとよいと教わりました
- 手洗い専用の流しを使う
- 流れる温水で手を濡らす
- 液体石けんを付ける
- 全ての指の間まで両手でこすり洗いする
- 指と爪の間や手首まで洗う(爪洗い用ブラシを使うと効果的)
- 流れる温水ですすぎ落とす
- 使い捨ての紙タオルで両手を拭き、その紙タオルを使って蛇口と閉じる
- 両手を消毒液で除菌する
Cross contamination(クロスコンタミネーション)とは
Cross contamination(クロスコンタミネーション)とは、文字通り、交差感染(二次汚染)の意味です。この言葉は、食品安全衛生を学ぶ時のみならず、毎回の料理・製菓・製パンの理論及び実技の際にも、耳にたこができるほど、聞かれました。
加熱済の食品が、未加熱の食品(生肉や生魚など)に付着しているバクテリアなどに汚染されることをいいます。また、化学薬品や金属などが食品に混入する場合にも使われます。ぞれぞれ、Chemical Contamination(化学薬品汚染)、Metal Contamination(金属汚染)と呼ばれます。
また、食物アレルギー物質が混入する場合でも使われます。例えば、グルテンフリーのパンなどは、それ専用の施設で作らなければ、Cross contamination(クロスコンタミネーション)の恐れがあります。
ベーカリーで働いていた頃は、お客さんから、グルテンフリーのパンについて尋ねられることがありました。その時は、Cross contamination(クロスコンタミネーション)を説明した上で、既に専用工場で生産されたパック済製品を販売している場所をご案内していました。
主な調理器機のクリーニング方法
- 包丁:洗剤を加えた熱い湯で洗い、すすぎ、乾かし、消毒する
- まな板:洗剤を加えた熱い湯で洗い、すすぎ、乾かし、消毒し、戸別に立てて収納する
- 調理台:洗剤を加えた熱い湯で洗い、すすぎ、乾かし、消毒する
- 台所器具:洗剤を加えた熱い湯で洗い、すすぎ、乾かす
商業用厨房のまな板は、肉用(赤)、魚用(青)、鶏用(黄)、野菜用(緑)、加工肉用(茶)、その他(白)と分けられています。
ご家庭では、サラダなど、生食する食材を先に切ることをお勧めします。特に未加熱の鶏や豚などを切った後の包丁とまな板は、洗剤でよく洗ってすすいだ後、滅菌スプレーを掛けて自然乾燥することをお勧めします。
Food Handling(食品の取り扱い)
食品を受け取る時
- 納入時に食品の温度を確認する(冷凍食品:-18℃以下、冷蔵食品:1~4℃以下)
- パッケージに損傷がないか確認する
- 賞味期限を確認する
収納する時
- 全ての食品をカバーで覆い、日付と中身のラベルを付ける
- 冷蔵庫及び冷凍庫のドアをしっかり閉じ、温度を管理する
- 生の食材は、加熱済の食材の下に収納する(二次感染防止のため)
下ごしらえする時
- こまめにハンドソープでよく手を洗う
- 冷蔵庫の中で解凍させる
- 1度、解凍した食品は、再び冷凍保存しない
- 綺麗で滅菌した器具を使う
- 生の野菜や果物は洗う
調理する時
- 加熱温度:75度以上
- 可能な限り速やかに調理する
- 冷蔵又は冷凍保存する食品の場合、可能な限り速やかに冷ます
再加熱する時
- 再加熱温度:75度以上
- 再加熱は1回限り(たれや煮汁など、完全に沸騰消毒が可能な液体は除く)
給仕する時
- 各人がよい衛生習慣を遂行する
- 清潔な器具を使う
- 素手で食品に触れず、トングや食品用使い捨てグローブを使う
販売する時
- 保冷温度:1~4℃の間に保つ
- 保温温度:63℃以上に保つ (2時間以内)
- 食品はカバーで覆う(二次感染防止のため)
- 危険温度ゾーン(5~63℃)に2時間以上放置された要冷蔵及び冷凍食品はバクテリアが繁殖している恐れがあるため、廃棄する
まとめ
ニュージーランドにおける食品安全衛生の基本から、ご家庭でも役立つ情報をご紹介します。前回は「目には見えないエネルギー(氣)的な食品衛生」についてお伝えしましたが、今回は「物理的な食品衛生」についてお伝えしました。
今回も最後までご覧いただきありがとうございます。
Tadashi