本サイトの食に関わる聖者の御言葉集でご紹介したように、食物には、料理・給仕人の波動が伝わり、食べる人は影響を受けるそうですから、自炊がお勧めです。プロのヒーラーシェフが、日本人にお馴染みのカレーを例に、スパイス(Spice)やハーブ(Herb)の使い方をご紹介します。
いつもの料理が、スパイス(Spice)やハーブ(Herb)を上手く使うと、香り豊かな本格料理へ簡単にUpgrade(アップグレード)すること請け合いです。
自分でスパイス(Spice)から調合すれば、何処の国へ行こうが、いつも同じカレーを気軽に堪能できます。ネットでレシピを検索すると、いろいろなカレーが見つかりますが、その共通点があります。
主夫時代、当初は、日本の市販カレールーを使っていました。家内の同級生(インド人)は、スパイスから作っていました。近所のスーパーには、日本より豊富な品揃えのスパイス(Spice)やハーブ(Herb)が売られていました。
当時は、まだ、「お気楽な」主夫だったので、試行錯誤で、スーパーで買えるカレー粉を使って、日本のカレーのように仕上がるようになりました。しかし、ニュージーランドへ転居したら、同じ銘柄のカレー粉は手に入りませんでした。他の食材は、同じようなものが売っているにも拘わらず・・・。
カレー粉には、必ず、コリアンダーシーズとクミンシーズ、ターメリック、唐辛子は入っています。極論すれば、生ガーリックと生ジンジャーをたっぷり使えば、不味くなりようがないのですね。
そして、フェネルやカルダモンが入っているカレー粉は、値段が高くなっています。カルダモンは高めなので、省略しても構いませんが、フェネルは必ず入れことを勧めします。そうすると、日本のカレーの香りに近づきます。
日本のカレーは、水と小麦粉でとろみをつけます。しかし、トマトやココナッツクリームでもとろみがつきます。生クリームやヨーグルトも使えます。トマトピューレを使えば、じっくり煮込む必要もありません。
また、自作すれば、使う油の種類や分量も自分で選べます。身体に優しい油にいついては、以下のブログをご参照ください。
[参考ブログ]How-To:賢い脂分の摂取方法+Info:なぜ揚げ物は身体に良くない?
同じカレーソースから、肉カレー、魚カレー、野菜カレーも自由自在です。そのため、おひとりさま自炊の場合、毎回同じカレーで飽きることもありません。また、大家族なら、個々の好みに合わせることも可能です。
かつて、お手伝いしたことのある日本食レストランでは、具なしのカレーソースを仕込んでいました。注文に応じて、素早く様々なカレーを出していました。
オーストラリアでは、日本のカレールーよりも、タイカレーペーストの方が、スーパーで気軽に手に入ったので、頻繁にタイグリーンカレーを作っていました。しかし、市販のカレーペースでは、茶色っぽくて、グリーンに仕上がりません。ところが、自作ペーストを使えば、色鮮やかに仕上がります。
参考レシピ
食事は五感(視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚)で楽しむものですね。実際には、第六感も働いていると思います。いわゆる、その食べ物が所有するエネルギー(氣)、波動と表現した方が分かりやすいかもしれません。ここでは嗅覚についてご案内します。
あるオーストラリアのラジオ番組で、交通事故で一時的に嗅覚を失ったニューヨークの若手シェフの体験をインタビューする形で、味覚と嗅覚について報道していました。嗅覚が利かなくなると、味は甘さと塩辛さしか感じなくなり、仕事上、とても困ったという事でした。
確かに、鼻づまりの時は、とても味気ない食事となります。また、味覚を失うと、砂糖が砂粒を舐めているように、とても不味く感じるそうですね。その時、食べ物は、味覚と嗅覚からの癒しだと思いました。そして、何よりも、食材が所有するエネルギー(氣)は、最大の癒し効果なのですね。
食べ物の味は、味覚だけでなく、嗅覚も欠かせない要素と言えます。だから、料理・製菓・製パンには、香料は欠かせないわけですね。こちらのカフェでは、自家製のケーキや菓子類を売りにしている店が少なくありません。
オーブンで焼いている時の香りが店内に漂い、お客さんの嗅覚を刺激して、購買意欲を向上させる効果も狙っているようです。確かに子どもの頃、近所にベーカリーがあり、その前を通ると、いつもパンを焼く香りが漂って、食べたいと思ったものでした。
インド人の方々は、カレーの香りを重要視するため、カレーの作り置きはしないそうですね。確かに、時間の経過と共に、スパイスの香りは少なくなります。日本人が「翌日のカレーは美味しい」というのは「邪道」と思われそうですね。
スパイス(Spice)には、ホールス(Whole)とパウダー(Powder)の2種類があります。カレーには、パウダー(Powder)の方が使い易いです。しかし、カレーは、香りが命です。ホールス(Whole)を乾煎りして、挽きたてを使えば、ご家庭でも、香り豊かな本格カレーを堪能できます。
集合住宅の場合、外部に排気できる換気扇がない場合が多く、暫くスパイス(Spice)の香りが消えないことがあります。そのような時は、ベーキングソーダ(重曹)を溶かしたぬるま湯に浸けて絞った布で壁やキャビネットを拭き取ると、臭いが気にならなくなります。
以前に勤務していたカフェでは、粒状の胡椒を購入して、その都度、スパイスミル(Spice Mill)で挽いていました。その時、熟練シェフ(イギリス人)から「面倒でも、挽き立ての方が、香りがいい。」と教わりました。何でも、美味しさのためには、一手間が不可欠なのですね。
ニュージーランドとオーストラリアは多民族国家のため、最寄りのスーパーでも、いろいろなスパイス(Spice)が手に入ります(他国で暮らした経験はなく、他国については存じませんのであしからず)。
日本に戻って買物に出掛けると、スパイス(Spice)売場の規模が違い過ぎて、驚いてしまいます。ちなみに、スリランカ人の元同級生から、「スーパーよりインド食材店の方が安く大量に買える。」と教わりました。
面倒でも、使う分量のホールスパイス(Whole Spice)を乾煎りして、乳鉢(Mortar)などで潰して使うと、見違える程、香り豊かな料理に仕上がります。なぜなら、一旦、粉状にしてしまうと、香りが飛んでしまうからです。
ただし、シナモン(Cinnamon)やターメリック(Turmeric)は、香りが強く、粉状のものでも香りが飛びにくいので、粉状のものを使っています。例えば、シナモン(Cinnamon)は、チャイ(Chai)にはスティック状、菓子類には粉状を使います。
シェフ・パティシエ養成コースでは、基本的に生ハーブ(Fresh Herb)を使いました。生の方が、香りが豊かで、色合いも鮮やかだからです。食べ物は、味覚や嗅覚だけでなく、視覚も重要です。しかし、オレガノ(Oregano)は、ピザやパスタ用のトマトソースに使われますが、実習の時はドライ(Dry)を使いました。
最近、新型コロナの影響で、サプライチェーン ディスラプション(Supply-chain Disruption:流通網の混乱)となり、食材の欠品が珍しくなくなってきました。生ハーブ(Fresh Herb)が手に入らない時は、ドライハーブ(Dry Herb)で代用できる食べ物を作れば、何も問題ありませんね。
ここでは、インドカレー、タイレッドカレー、タイグリーンカレーの3種類に使われる、スパイス(spice)とハーブ(Herb)などを比較一覧表にまとめました。
この一覧表をご覧になれば、その日の気分で、インド風、タイ風に早変わりできることがお分かりになると思います。インドカレーにレモングラスを入れても美味しいです。また、タイカレーにレモングラスを入れなくても美味しく食べられます。
バターチキンカレーは、以下のインドカレーの材料にスモークパプリカが加わり、ココナッツクリームをヨーグルトで代用します。また、タコスも、わざわざ、タコシーズニングを買わなくても、ある共通する素材(コリアンダー、クミン、赤唐辛子)を使えば、簡単に本格料理に仕上がります。
インド カレー | タイ レッドカレー | タイ グリーンカレー | タコス | |
コリアンダーシーズ | 大さじ1 | 大さじ1 | 大さじ1 | 大さじ1 |
クミンシーズ | 大さじ1 | 大さじ1 | 大さじ1 | 大さじ1 |
フェネル | 大さじ1 | × | × | × |
カルダモン | 大さじ1 | × | × | × |
ターメリック | 大さじ1 | × | × | × |
生唐辛子 | 赤1-2本 みじん切り | 赤1-2本 みじん切り | 青1-2本 みじん切り | 赤1-2本 みじん切り |
タマネギ | 中1個 みじん切り | 中1個 みじん切り | 中1個 みじん切り | 中1個 みじん切り |
生ガーリック | 4片 みじん切り | 4片 みじん切り | 4片 みじん切り | 4片 みじん切り |
生ジンジャー | 1かけ みじん切り | 1かけ みじん切り | 1かけ みじん切り | × |
レモングラス | (○) | 1本 みじん切り | 1本 みじん切り | × |
トマト ピューレ | 200ml | 大さじ2 | × | 400ml |
ココナッツ クリーム | 200ml | 400ml | 400ml | × |
生バジル | × | × | 1/2カップ ビューレ状 | × |
生コリアンダー | × | × | 1/2カップ ビューレ状 | × |
フィッシュ ソース | × | 大さじ2 (仕上げに) | 大さじ2 (仕上げに) | × |
ココナッツ シュガー | × | 大さじ1 | 大さじ1 | × |
ライム ジュース | × | 大さじ2 (仕上げに) | 大さじ2 (仕上げに) | × |
カレーソース(Curry Sauce)とカレー(Curry)本体の調理手順は以下の通りです。丁度、4人分の分量です。
以下のブログでご紹介している基本3スキルを使えば、更に、本格料理へ簡単にUpgrade(アップグレード)すること請け合いです。
[参考ブログ]How-To:料理の基本3スキル – Sweat & Deglaze, Simmer
出来上がったカレーソース(Curry Sauce)は、おひとりさま自炊の場合、1人分だけ鍋に残り、残りは以下の写真のように分け、表面に食用ラップが密着すると便利です。
以下のブログでご紹介したように食品安全上、温かい食べ物を「危険温度ゾーン(5~63℃)」で2時間以上放置することは危険です。
[参考ブログ]Food Safety and Hygiene Fundamentals(食品安全衛生の基本)
そのため、保冷剤などで速やかに冷やし、完全に冷めたら、冷凍庫で保存してください。鍋に入れたまま、翌日まで放置することは、冬場でも危険が伴います。特に、ご家族の中に、乳幼児や高齢者、病気の方がいらっしゃる場合は、要注意です。
上記の手順は、オーストラリアで少しだけお手伝いしたことのある日本食レストランが提供していたカレーの手順です。これなら、ご家族が、肉好きだろうが、魚好きだろうが、ベジタリアンだろうが、皆が喜ぶカレーが簡単に出せます。
以下の写真はベジカレーですが、蒸し野菜をトッピングに使うと、色鮮やかです。
ベジカレーの場合、ヒヨコ豆などを加えるか、白飯をQuiona(キヌア)に替えると、タンパク質を補えます。
Quiona(キヌア)作り方は、白飯と同様に炊飯器で炊けます。ただし、2倍の水を加えます。それから、表面活性物質を含んでいるので、よく水洗いしてから、使ってください。見た目は、Couscous(スクスク)に似ています。
Spice(スパイス)やHerb(ハーブ)を上手く使うと、いつもの料理が香り豊かな本格料理へ簡単にUpgrade(アップグレード)する例として、日本人にお馴染みのカレーの場合を中心にご紹介しました。
今回も最後までご覧いただきありがとうございます。
Tadashi
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