True-Story:過去世でのフラッシュバック – バイロン岬で涙、そのわけは?

今回は、過去世の感情がフラッシュバックした私の実体験をご紹介します。かつて、オーストラリア最東端にあるバイロン岬で、クジラやイルカに感動して流れた涙が、次第にとても切ない涙に変わった不思議な体験は、後になって、過去世の感情が蘇ったものだと知らされました。

Cape Byron(バイロン岬), Byron Bay, NSW, Australia



オーストラリア最東端のバイロン岬に立つ灯台を訪れた際、生まれて初めて見る光景に感激しました。岬のすぐ近くを何頭もの親子のクジラが潮を吹きあげて通り過ぎ、その手前では、断崖絶壁に打ち寄せる大波でイルカの群れがサーフィンを楽しんでいたのです。

ここを訪れた時、丁度、オーストラリア東海岸に生息するクジラたちが、子育てのために北上する時期でした。このバイロン岬は、東海岸の中で最も突き出た場所にあるため、この岬を迂回するクジラたちを陸上から間近で見ることができるのです。

この息をのむような物凄い光景に、思わず涙が溢れてきました。しかし、コバルトブルーに輝く海を見つめていると、その涙は、次第にとても切ない涙に変わっていました。これまでに体験したことのない、不思議な感覚でした。

後日、その岬から見える水平線の彼方は、家内と私が4世代前の過去世で暮らしていたポリネシアの海だったと知りました。そして、その時にこみ上げた感情は、過去世の弟(私)が兄(家内)を助けられなかった悲しみだったのです。

偶然にも、その旅行は、家内と付き合い始めるきっかけになりました。まるで、約500年もの時を経て、過去世で死別した兄(家内)に、やっと再会できたことを、大自然は覚えていて、祝福してくれたようでした。実は、幼い頃から、心の奥底に「兄を探さなければならない」という思いがありました。

今世の自分には、実の姉はいますが、実の兄はいません。自分の魂にとっては、まさか、過去世の兄が、今世は、女性として生まれているとは、完全の想定外だったのでしょうね。しかも、年下です。完全に見当違いで探していたのかもしれません。でも、すぐ近所で暮らしていたのでした。

その時、既に、家内と私は、ヒーリングセンター・アルケミストの高江洲薫先生による過去世リーディング(1世代前~3世代前)のセッションを受けていました。奇遇にも、互いに、3世代前の過去世の場所と時代が同じでしたが、あいにく、その世代では、全く接点がありませんでした。

<アルケミストのホームページはこちら>
http://www.alchemist-japan.co.jp

我々夫婦のエピソードは「過去世リーディング(著者:高江洲薫/出版社:ヴォイス)」100頁で紹介されているので是非ご覧下さい。

通常、親子、兄弟、配偶者とは、過去世で深い関わりがある場合が殆どと言われています。そのため、早速、日本に戻ってから、私の4世代前~6世代前のセッションを受けることにしました。そして、4世代前のポリネシアで兄弟だったことが判明しました。

過去世4世代前:ポリネシアの兄(左)と弟(右)
(出典:情報誌「ALCHEMIST」2010年4月号)

その過去世リーディンの抜粋は以下の通りです。

  • 兄は優秀で、自分は無能な弟。
  • 兄から自立するため、他に島へ移る。
  • 兄が島のリーダとなった時、お祝いに駆けつけるが、大勢に囲まれる兄に近づくこともできず、ただ、兄と自分を比較して情けないと思う。
  • のちに、他の島との争いで兄は殺されてしまう。
  • しかし、兄の仇を討つ勇気もなく、不自由な人生で終わった。

その時に、私が作ってしまったプログラムは「勇気を持てない男は惨めな思いをする」でした。そのセッションの後、高江洲薫先生から、「今世こそ、勇気を持った男は、幸せな思いをするに変えたいね。」と言われたことを今でも忘れません。

その後、家内も4世代前~6世代前のセッションを受けましたが、過去世で、互いの気持ちがすれ違っていたことを知りました。

その過去世リーディンの抜粋は以下の通りです。

  • 自分はいつも孤独で気が許せるのは弟だけ。
  • 弟と一緒に島を治めたいと思うが、突然、弟は無言で出て行ってしまう。
  • 島のリーダとなった時も、弟は祝いにも来なかった。
  • 平和主義を貫こうと試みるも、他の島の奇襲攻撃に命を落す。

あの時、もし、弟が兄の本心を知っていたら・・・、兄が弟の本心を知っていたら・・・、そう思ったら、もう涙が止まりませんでした。高江洲薫先生からは、今世こそ、何でも愛情をもって徹底的に話し合い、最後まで諦めないことを勧められました。

なぜなら、もし、そのようにしなければ、また、過去世と同じ体験の繰り返しになってしまうからです。これまでの過去世で、このポリネシアの体験以外でも、辛く切ない別れを数多くしてきたことを知った(正確には「思い出した」ですが)ので、今世こそは、「真の幸せ」を獲得したいと決心することができました。

その後、高江洲薫先生から、夫婦で過去世誘導を受ける機会がありました。先の過去世リーディングは、それぞれの魂に刻まれている記憶ですが、誘導では、時空を超えて、実際にその時代へ遡るため、公平な立場で事実を見ることができるそうです。

その誘導を通じて、「無能で情けない弟」というのは自分の中の記憶だけで、事実は「真の勇気を持った、誇らしい弟」だと分かりました。まさしく、記憶はフィクションで、事実とは異なることが多いのですね。このことは、過去世だけに限らず、今世のことでも同じことが言えます。

オーストラリアで家内と一緒に暮らしていた頃、常に、自分の深い意識には、「優秀な兄と無能で情けない弟」が根強く残っていて、いつも卑屈になっていた気がします。いつも、家内と自分を比較していたかもしれません。「夫婦は同じチームで、競争相手ではない」にも拘わらず・・・。

参考ブログ:夫婦は同じチームで競争相手ではない?

その後、私が、ニュージーランドに留学し、食のプロとして働き始めた時、高江洲薫先生からは、「これで夫婦が対等となった。」と言われました。もし、あのまま、オーストラリアで永住権が取れてしまったら、今世、深い意識の中では、過去世における兄弟の関係ままで、「真の夫婦」としての関係を築くことは困難だったのかもしれません。

今世の我々夫婦は「二隻の舟」ですから、双方が対等にならないと、上手くバランスが取れないわけです。過去世では、兄弟という同性では協力し合うことができなかったため、今世は、最後まで協力し合うため「夫婦」という形を選び、しかも、過去世で兄を助けられなかった分、今世は、私が夫となり、家内を助け、守る役割があります。

まだまだ、その役割を果たしているとは思えませんが、高江洲薫先生から「焦らず、今世を終えるまでにできればいいから」と言われ、それなら、今世の自分でも何とかなるかもと、前向きに捉えることができました。

家内と一緒にバイロンベイを訪れた経緯は以下の通りです。

家内がオーストラリアで留学していた時、私は日本で仕事をしていました。ある時、突然、彼女から「ブリスベンに遊びに来ないか」という誘いのメールが届きました。これまでも、このブログでご紹介したように、私はオーストラリアが好きで、ワーキングホリデーやダイビングなどで何度も訪れていました。

ところが、当時、彼女が暮らしていたブリスベンは、かつて、オーストラリア一周旅行の時、なぜだかあまり好きになれず、当初の日程を早めて、足早に立ち去りました。それ以降、乗り継ぎでブリスベン空港を使うことはありましたが、街中には行っていませんでした。

これは、後日談です。ブリスベンもバイロンベイも、オーストラリアの中では、ポリネシアに近い位置にあります。魂の奥底にポリネシアでの悲しい感情が残っていても、表面意識では忘れているため、最初にブリスベンに滞在した時、なぜだか知らないけど、長居をしなくない気持ちだったようです。

しかし、それは、知らないから、居心地が悪くなるだけで、知ってしまえば、もう、そのようにはならないと言われました。事実、ブリスベンで暮らすようになった時は、最初に訪れた時の気持ちが嘘のようでした。緑に囲まれて、とても暮らしやすい街でした。

この他にも同様な体験があります。最初にオークランドに滞在したのは、オーストラリアで長期滞在をして日本へ戻る直前、ニュージーランドを一周した時でした。当時、なぜかオークランドには興味が持てず、市内観光もしませんでした。しかし、暮らし始めて、その素晴らしが分かりました。たぶん、過去世だけでなく、観光と生活では違うのかもしれませんね。

話が逸れてしまいましたが、当時、あまり気のりはしませんでしたが、何か見えないものに導かれるように、ブリスベン行きのチケットを予約していました。結局、家内のホストファミリーから勧められたバイロンベイとサンシャインコースト(その後、暮らすことになりますが)を家内と一緒に旅行し、ブリスベンは、空港に降り立っただけでした。

実は、家内が、私に誘いのメールを送る前、次のようなことがあったようです。たまたま、彼女が背中を痛めて、辛くて、ヒーリングセンター・アルケミストに電話して、高江洲薫先生に「調子が悪いんです」と言ったら、「おめでとう。恋をしたね!相手の方も待ってますよ」と言われたそうです。その後、彼女は、その相手が私だと気づいたようです。まるでネタ(作り話)のようですが、これも実話です。

オーストラリアとヒーリング、そして、ダイビングと、やりたいことが共通していたので、当時の自分は、軌道に乗ったら結婚もあるのかもしれないと思っていました。しかし、高江洲薫先生からは、「軌道に乗せるためには、結婚が先だ!」と言われて、驚愕しました。

しかし、その後、すぐに、オーストラリアの家内へ連絡していました。次に家内が日本へ戻って来た時に、婚約し、双方の両親に挨拶し、6人で食事会をしました。そして、1度、下見に、ポートダグラスで家内と落ち合い、最初にブリスベンに行った1年後、ポートダグラスで結婚しました。

最初は、私も、現地でダイビングインストラクターの仕事をしながら、永住権を取る道を探ろうとしていました。どちらかが先に取れれば、その方が効率良いと思ったからです。実際、当時、家内の同級生で、同様に看護師で永住権の取得を目指している方のご主人はシェフだったり、公認会計士だったりで、別々に目指している方々は少なくありませんでした。

ところが、高江洲薫先生から「ばらばらにやることは良くない」という助言を頂きました。今では、その理由がよく分かります。これは、今世の我々夫婦にとって、永住権の取得は手段であって、本当の目的は、互いの価値観を乗り越えながら、協力し合うことだからです。

現在、新型コロナの影響で、日本とニュージーランドで、夫婦別々に暮らす生活が続いています。しかし、「ひとつひとつの舟」で「互いの姿は波に隔てられても」、でも「二隻の舟」だからこそ、ここまで辿り着けました。もし、あの時、夫婦という「絆」を結んでいなかったらと思うと、「軌道に乗せるためには、結婚が先」という高江洲薫先生から言われたことの真意を理解できます。

そして、最近、この「二隻の舟」を1つに結んでいる「絆」とは、「真の愛(宗教でいう「神」)」だと気づきました。そして、この「二隻の舟」が目指す「目的地」とは、今世、1歩でも共に「真の愛(宗教でいう「神」)」に近づくことです。

ありがたいことに、私と同様に、家内も「自己信頼」と「信仰心」を高めるための人生を歩んでいます。もし、配偶者が、自己信頼も信仰心も全く無縁だったら、今世の自分にとって、夫婦の絆を維持することは困難だったでしょうね。

今世の我々夫婦の場合、いくら物理的に一緒に暮らそうが、「二隻の舟」を束ねる「絆」が切れて、別々の舟となったり、「目的地」が異なったりしたら、お互いの魂にとっては、全く「無駄な時間」となってしまいます。それに気づかせるために、今の「時」が与えられているように感じます。

バイロンベイは、オーストラリアの原住民の方々にとって「癒しの聖地」で、ミーティング・プレイスにしていたそうです。だから、この地を訪れた私の魂に刻まれた過去世の感情が、癒されたのかもしれません。

20代の頃、オーストラリアを一周した時、バイロンベイもサンシャインコーストも完全に素通りしていました。自分の深い意識では、将来、自分の妻となる女性と一緒に旅行することを知っていて、あえて素通りしたのかもしれません。

既に、ブログ記事「人生のターニングポイント(その1~3)」で、私の人生に大きな影響を与えたのは、オーストラリアとスクーバダイビング、そして、ヒーリングとの出会いだとご紹介しました。

参考ブログ:人生のターニングポイント・その1:オーストラリアとの出会い

参考ブログ:人生のターニングポイント・その2:スクーバダイビングとの出会い

参考ブログ:人生のターニングポイント・その3:ヒーリング(オーラリーディング)との出会い

当時、オーストラリアで暮らしたサンシャインコーストは、ポリネシアからの風が吹く場所でした。そして、海と関わりの深いポリネシアの記憶が、スクーバダイビングを始めさせたのかもしれません。更に、己の魂を癒し、かつ、他の魂を癒すため、ヒーリングと出会ったように思えます。

今回は、過去世に於ける感情がフラッシュバックした私の実体験として、オーストラリア最東端にあるバイロン岬で、クジラやイルカに感動して流した涙が、悲しい涙に変わった体験は、過去世の感情が蘇ったものだという実話をご紹介しました。

最後までご覧いただきありがとうございます。

Tadashi

Tadashi

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