Categories: シェフ食材

How-To:簡単サラダドレッシング / 一人暮らしに最適


プロのヒーラーシェフ兼パティシエが、とても簡単なサラダドレッシングの作り方、油や酢の選び方、サラダの和え方などをご紹介します。これを知ったら、いろいろなドレッシングを気軽に楽しめるようになります。

作り置き不要で、直ぐに必要な分だけ作れますから、無駄がなく、たまにしか自炊しない方や一人暮らしにも最適です。しかも、天然素材を使えば、体心魂にも優しいドレッシングづくりが可能です。


簡単サラダドレッシングの基本材料

簡単サラダドレッシングの基本材料は、酢などの酸味と脂分、乳化剤、塩コショウなどです。

  • 脂分:ひまわり油、米ぬか油、エキストラバージンオリーブ油、ゴマ油、ピーナッツ油 等
  • 酸味:リンゴ酢、穀物酢、ワインビネガー、バルサミコ酢、レモン果汁 等
  • 天然乳化剤:マスタード、わさび、チリソース、キムチ汁 等
  • 塩分:海塩、しょう油、フィッシュソース、味噌 等
  • 風味:コショウ、香りのある油、ハーブ、煎りゴマ、ガーリック 等

また、ヨーグルトにマスタードや塩コショウを加えると、簡単にヘルシーな「マヨネーズ」に早変わりします。これでコーススロー(coleslaw)やポテトサラダなどを作れば、ドレッシングの代わりにもなり、便利です。


油と酢の配合比

シェフ・パティシエ養成コースで習った、フランス料理のサラダドレッシングの油と酢の比率は、「油:酢=3:1」でした。私自身は、酸っぱめが好きなので、「油:酢=2:1」が好みですが、「油:酢=1:1」の場合もあります。


酢はレモン汁で代用可能

わざわざ酢を買わなくても、レモンなどの柑橘系果汁で代替できます。サラダドレッシングだけでなく、すし酢を作る際、穀物酢の代わりにレモン汁で代用したことがありますが、とてもさわやかな味になりました。

レモン1個あたり果汁の量は、大きさや個体差もありますが、大さじ約2.5~3杯(大体40〜50ml)です。一人分なら、サラダの上から、レモン半分の果汁と大さじ約2~3杯の油を振りかけて、塩コショウして、混ぜれば、即席の簡単サラダドレッシングです。


サラダドレッシング向け(生食用)油

自家製サラダドレッシングなら、身体に良い油を選ぶことも出来ます。適量の脂分は、心身を正常に保つために不可欠な栄養素です。全く摂取しなければ、肌や髪がパサついたり、疲れやすくなったり、バランスを崩したりしがちになります。

賢い脂分の摂取方法については、以下のブログ記事をご参照ください。
[参考ブログ]How-To:賢い脂分の摂取方法+Info:なぜ揚げ物は身体に良くない?

上記のブログ記事の中で、リノール酸を多く含む植物油(キャノーラ油、コーン油、大豆油など)を高温加熱すると、心臓病の要因となるトランス脂肪酸(Trans unsaturated fatty acids)が生成されることをご紹介しました。

逆に言えば、これらの油は、サラダドレッシングに最適と言えます。また、エキストラバージンオリーブ油やゴマ油、ピーナッツ油などは、風味が命ですから、ドレッシングにお勧です。


天然素材の乳化剤

卵黄に含まれるリン脂質(レシチン:Lecithin)、唐辛子やマスタードシードに含まれる粘液などは、天然の乳化剤です。乳化剤と聞くと、化学物質を想像しがちですが、乳化作用がある天然素材もあります。作って直ぐに消費してしまう自家製サラダドレッシングには、安定剤は不要です。なぜなら、分離する前に使ってしまうからです。

ヒヨコ豆の煮汁(アクアファバ:Aquafaba)も乳化作用があるので、卵黄の代わりに使うと、卵不使用の自家製マヨネーズができます。また、クリーミーなサラダドレッシングを作りたい時にも使えます。
[参考ブログ]How-To:簡単手作りマヨネーズ / ブレンダー不要


サラダの和え方 – プロの技

シェフ・パティシエ養成コースの「サラダ」及び「サラダドレッシング」の理論及び実技で、プロ経験のあるシェフ講師から教わった、サラダの和え方に関するプロの技ご紹介します。

  • 食べる直前に和える(時間が経つと、サラダがしんなりして、見栄えが悪くなる)
  • 大きめのボウルを使う
  • 両手の指先を使う(サラダトングを使うより、均一で綺麗に混ざる)
  • 少量のサラダドレッシングをかける(サラダが輝く程度に)
  • 冷えた皿に盛る

生サラダをドレッシングで和える際、両手は、とても高性能な道具になります。また、皿へ綺麗に盛る時も、同様です。当然、食品衛生上、事前に、ハンドソープを使って、入念に手洗いし、清潔な使い捨てグローブをはめて行う必要があります。

手洗いの方法は、以下のブログ記事でご紹介しています。
[参考ブログ]Info:Food Safety and Hygiene Fundamentals(食品安全衛生の基本)

サラダレッシングを調合するのが面倒な場合は、食べる直前に、サラダが入った大きなボウルへ、直接、お好みの油と酢(レモン果汁)、塩・コショウを入れ、綺麗に洗った両手で混ぜ合わせると、簡単です。

仮に、サラダドレッシングを作った時に、油と酢が分離しているように見えても、ボウルの中で和えて、均一に混ぜて、直ぐに食べてしまえば、乳化に拘ることは無用になります。しかも、手間暇も省けます。


参考:簡単サラダドレッシングのレシピ一覧

以下に、何種類かのレシピをご紹介していますが、覚える必要は全く無用です。その日の気分で、使う油と酢を選び、先にご紹介した比率(油:酢=3~2:1)でサラダの入ったボウルの中に振りかけ、塩コショウをして、混ぜるだけです。マスタードやわざびなどを加える場合は、先に酢などに溶かし込んでから使うと均一な味になります。

  • 飲酒を止めてから、ワインビネガーは使わなくなりました。飲酒される方は、ワインビネガーもお使いください。かつては、すし酢も、ワインビネガーで代替していましたが・・・。

フレンチド レッシング(French Vinaigrette)

  • エキストラバージンオリーブ油:大さじ3杯 (45ml)
  • リンゴ酢又はレモン果汁:大さじ1杯(15m)
  • マスタードパウダー:小さじ1杯(5ml)
  • 海塩、挽き黒コショウ:適量

バルサミコドレッシング(Balsamic vinaigrette)

  • エキストラバージンオリーブ油:大さじ3杯 (45ml)
  • バルサミコ酢:大さじ1杯(15ml)
  • マスタードパウダー:小さじ1杯
  • 海塩、挽き黒コショウ:適量

プリザーブド レモンドレッシング(Preserved Lemon Vinaigrette)

  • エキストラバージンオリーブ油:大さじ2杯(30ml)
  • レモン果汁:大さじ1杯(15ml)
  • プリザーブドレモン:1/4個(白い部分を除き、皮だけを細かくみじん切り)
  • ハチミツ:小さじ1杯(5ml)
  • 海塩、挽き黒コショウ:適量

中華風ドレッシング(Chinese-style Vinaigrette)

  • ゴマ油:大さじ2杯 (30ml)
  • リンゴ酢又は米酢:大さじ1杯 (15ml)
  • しょう油:小さじ1杯 (5ml)
  • 三温糖:小さじ1/2杯 (2.5ml)
  • いりゴマ:小さじ1杯 (5ml)
  • 粗挽き黒コショウ:適量

アジア風ドレッシング(Asian-style vinaigrette)

  • 米ぬか油又はピーナッツ油:大さじ2杯 (30ml)
  • レモン果汁:大さじ1杯 (15ml)
  • フィッシュソース:小さじ1杯 (5ml)
  • ガーリック:    1 かけ(摺り下ろし)
  • 粗挽き黒コショウ:適量
  • (チリフレーク):適量(お好みで)
  • (生コリアンダー):適量(お好みで)

まとめ

プロのヒーラーシェフ兼パティシエが、とても簡単サラダドレッシングの作り方、油や酢の選び方、サラダの和え方などをご紹介しました。

これでもう、作り置きすることないので無駄がなく、必要な分だけ、いろいろなドレッシングを気軽に楽しめるようになりますね。

また、たまにしか自炊しない方や一人暮らしにも最適で、天然素材を使えば、体心魂にも優しい理由もお伝えしました。

今回も最後までご覧いただきありがとうございます。

Tadashi


Tadashi

This website uses cookies.